ざわめく夜とデジャブ

今日もいいお天気でした。梅雨はどこかへ出張しているんでしょうか。日に日に陽射しは強まります。空気は温められずに、ヒンヤリと春の風が残ります。過ごしやすいですね。湿気も無く気持ちいい、日本に無い不思議なお日和です。家人と何とはなしに、古郷の観光名所の話をしました。和歌山と三重の県境にある渓谷美を船に乗り眺めます。終点折り返し地点の断崖絶壁に朽ちた建物がへばりついていました。風情のあるなんともいい雰囲気の建築です。まだ残っているんだろうか、と。時間がきました。愚犬の狂犬病予防とフィラリアの予約です。動物病院で、これまた何とはなしに手にした雑誌に載っていました。カフェになっているようです。渓谷喫茶です。写真では、朽ちた木造が見事に甦っていました。家人とカフェでもしたらええんちゃうか、と話していたので思惑通りになっています。偶然の情報収集ができました。晩酌の時が来ました。いつものように税金放送と地元ローカル局を手始めに品定めします。指が止まります。話していた観光名所が映ります。なんとまぁ、主題が、渓谷喫茶です。事細かく情報が収集できました。見事なシンクロニシティですね。今度帰った時には会いに行かねばなりません。いや、帰って来いと行っているのでしょうか。不思議な気分で、晩酌合間の一服に外に出ます。なんだか、ひどく木のこすれる音がします。ざわついています。向こうにある丘陵の木々のつぶやきまでもザワザワと耳に届きます。鵺の声が聞こえそうです。月が不気味に合間から輝きます。

以前シンクロしたときも同じ月で、一服したような気がします。不思議な日でした。

 

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