チェ ブルー

深まり行きます。夏の気配は残り火から灰火へと移行しつつあります。気を許すと思い起こしたように、暑いが最後の抵抗を試みます。油断してはいけない。長袖が欲しくなる時間帯もあります。常用までにはいたりません。でも、もうすぐですね。そんな移ろいの狭間です。すぐそばまで、まん丸お月さんが忍び寄っているんですから。タバコが切れかけています。所用と所望をかねて駅に出向きます。所用1を済ませ、所望品を購入にお店へ。いつも二袋買います。チェのシルバー。もちろんシャグ。店頭で気が変わりました。一袋を、ブルーにします。見えるところには、赤と緑と銀が見えます。アレ、と思い尋ねます。奥から封を切っていない束を持ち出してくれました。ブルーは、どうですか。(風味のことですね)唐突に問われました。不意だったので、的確な応答はできなかったけど、たまに吸いたくなる旨を伝えます。そ、ですか。で、あっけなくお店を後にします。例えるなら、チェーンコーヒー店の均一やこだわりのカフェでなく、街の風景に溶け込んでいた喫茶店のナポリタンスパゲティやオムライス。トマトソースではない、ケチャップの濃厚や薄皮卵の絶妙風味。半期に一度の割で無性に食べたくなります。ブルーの封を切ります。モワ〜っと薫り立ちます。こんなに強烈だったっけ、と記憶に呼びかけます。鰹節の匂い。本枯れか、はたまた鯖節くらいにインパクトを感じます。もちろん削っていない、節の濃いぃ旨味です。堪らず、パッケからひとつまみ。一服。上品な一番出汁ではありません。炊き込み煮込んだ野趣が味蕾を襲います。決して刺々しくありません。田舎まんじゅうのふくよかとまろやかと率直です。満喫。たまに、だからの味わいかも知れません。チェブルーは以前にも書きました。良かったら、も一度、どうぞ。

オータムンブルーで、一服。

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