シャグ サンプル5種②

きれいな青空です。人間がどれだけ再現しようとインクをこねくり回しても、天然色の発露に勝てるものではない。求めようと思うほど濁りが入ります。数値では表現できないグラデーションが、絵画や写真やモニターを、フフンとあざ笑います。シャグ5種、吸ってみます。味を 表現する力も、繊細な舌も、絶対音感も、写真やモニター同様持ち合わせていません。チェ(シルバー)に比しての相対です。寸評でもなんでもなく、感想で す。水も用意しません。蒸留酒が共をします。

「ジャンゴ100%タバック」 葉っぱはいい香り。かつて祖父母が住んでいた田舎の、藁を積んだ小屋に入った時の、懐かしい匂いです。好きです。火皿に詰めます。丸めません。私の煙管煙草スタイルで す。見た目は、まったくチェとおんなじ。色合いから、長さ、刻み具合まで。火を付けます。ン、ンッ?非常に素直です。サンプルパッケージの複雑なデザイン に、先入観を植え付けられていたようです。ラフなロゴとグレーベースのカラーに、もっと複雑な、荒々しい風味がするのかな、と予想していました。口腔内で は、香りで感じた、懐かしいホッとする田舎の匂いがいっそう際立ちます。刺々しさもありません。甘みもあります。苦みは遠慮気味です。のどの通りもスムー ズに肺まで流してくれます。が、チェより薄味な気がします。薄味の上品な京うどんっぽい、いつの間にか食べ終わってた感です。旨味はあるけど、コクは控え めです。後味も、大潮時の引き潮のごとくサ〜ッと引いて行きます。チェがお店に切れている時も安心して求められそうです。

本文を書くまでは、今日一気に5種を味見、と思っていました。チェと交互に試して、吸い過ぎです。気構えしてしまって、煙草が愉しめません。よって、残りは次の機会といたしましょう。最後の〆は、やっぱり、チェで一服。

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