マイクロ単位のミラクルタイム

学生時代に友人と、バックパッカーとまではいかないけれど、ユースホステルを利用して欧州へ貧乏旅行に出向きました。スペイン広場での出来事です。どこかで見かけた日本人が佇んでいます。先方も気配を察したようです。高校の同級生です。「お前ナニしてんや、こんなとこで」「旅行に決まっとるやろ」「そやな」「日本に帰ったら連絡するわ」「おう」。驚きもしません。帰国後、連絡して、再会。お互い、ビックリ感情が初めてわき起こりました。え〜ぇっ。何でやねん、わざわざイタリアで会わなあかんねん、です。若い頃は、繁華街で、飲み屋で、観光地で、道すがらで、よく知人友人に偶然出会いました。 一昨日に計画を思い立って、本日に墓参りにいってきました。長らくのご無沙汰です。年長近親者に声をかけると、行くというので日帰り参拝二人旅。車で片道4時間弱。居住地と同じく近畿圏内だけど、時間換算では最果てに類する近くて遠い場所です。父方のお墓参りを終え、母方のお寺へ。移動時間は車で5分足らず。年長者も久方振りなので念入りにお参りします。無事、務めを終え帰路へ。出立する前に本堂脇のトイレを借ります。話し声が聞こえます。お寺の奥さんと参拝客が談話しているようです。男性の笑い声が聞こえます。女性の姿がチラリと見えました。あれ。でもそんな訳が無いよな。車に戻ります。男性の笑い声が気になります。女性の姿が頭をよぎります。車のイグニッションキーを、回すのを躊躇います。10年を越える愛車なので、鍵を穴に差し込む必要があります。参拝者がお墓へ向かう気配がします。車からその姿が伺えます。気を済ませようと、なんとなく確認します。ジッと見つめていたので、むこうも何かしら感じたようで怪訝にこちらに振り向きます。見慣れた顔です。母方の若い従兄弟です。関西最大都市に在住しています。彼らは一泊します。何年ぶりでしょうか。あんれま、です。夜明けとともに出発予定でした。寝坊して大幅にずれ込みました。功名です。

ミラクルに 一服

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