求む 落とし物ライター情報

今日は大都会へ出掛けました。駅までバスを利用するのですが、桜の開花状況が気になり、徒歩で向かいます。20分ちょっとの距離を、道すがら眺めながら、シャッターを切りながら、なので30分少し費やしました。陽光柔らかく、桜と春景色を書こうと思っていたのですが、日を改めます。ショックな出来事が起こったからです。駅に到着します。ついでの所用を済ませ、電車の時刻を確かめます。程よい空き時間があったので、一服。駅前広場片隅の、喫煙コーナーへ向かいます。壁ができています。ベルリンには遠くおよびませんが、遮断壁が設けられています。ベルリンではとうの昔に撤去されたのに、こちらは新設です。撤去されていないだけ、ましでしょと、言わんばかりにあっちとこっちを隔てています。妙な気分になりつつ、しばしボーッと眺めカメラを取り出し一枚。写真の写り具合もなんかヘン。ショックの予兆だったのかも知れません。思わぬ壁に気を取られ、気がつけば発車時間が迫っています。これはいかんと、急いで灰を落としライターを手にしたまま改札内へ入場します。電車の先頭が滑り込んで来るのが見えました。間に合いました。落ち着いてから、煙管煙草ケースの所定位置に収めようと、ライターをジーンズの後ろポケットに突っ込みます。席も空いていたので、息を整えて新聞を読みます。スポーツがたくさん掲載されています。読み入ります。目的の大都会ミナミの一大ターミナル駅へ到着。乗り換えです。ホームへ降り立ち、ライターをちゃんと煙管煙草ケースに直しましょうと、ポケットを探ります。あれ、れ、れ、ない。ポケットに穴があいています。今日は、ダメージジーンズを着用していました。歩きながら、刹那、茫然です。自失している時間もないので、目的地へ向かいます。帰りに、当該駅の落とし物係へ駆け込みます。あきらめつつも、最愛のライターです。ライター修復の愉しみを一番最初に教えてくれた相棒です。あそこを作り、ここを調整し、で、快調に火を提供してくれました。巻いた革が絶妙の風合いになってきました。今日の届けはありませんでした。悲しいです。車両基地で発見することもあるので、明日、明後日に、もう一度訪ねてみてください、と親切に教えてくれました。トボトボと改札を後にします。出たところで、鞄のベルトがまっぷたつに切れました。ちょっとした荷物を持ち帰る予定だったので、久しぶりに引っ張りだした鞄です。ドデッと、大きな音を残し床に横たわります。こちらは、いくらでも修復できます。電話も携帯することを忘れました。帰宅し確かめるとこんな時に限って、重要な連絡が留守電に残っています。厄日です。家人曰く、小厄で大災を防いだと慰めてくれます。当の本人も、常々回りに小災があった時に言って聞かせる言葉です。この可愛い火の揺らぎも見れなくなりました。私の道具でも紹介しています。どこかで、見かけたら、本ブログメールよりお知らせください。思わぬ長文になってしまいました。いつものようにキチンと直しておけば、と悔やみます。

訪問先でディスポライターを貰いました。久しぶりに、百発百中で一服しました。寂しさが募ります。

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