今日のライター P M Imperator

お日様が顔をのぞかせました。久しぶりのような気がします。青空は広がりません。雲の合間にブルーを滲ませるぐらい。明朝は氷点下予想です。盆地はさぶいです。Progress Maschinen社のImperator。前回のEspritで着火感に触れたので、マグナム級を引っ張り出しました。長らく動かしていないので、ストレッチの理由もあります。なにせ仙寿ですから、寝かせっぱなしだと固まってバネがポッキリです。常用はしません。程々にしないとケガが怖いから。ドイツ生まれなので、発音が分からず原文標記です。Imperatorはタイプ名だと思います。将軍です。他メーカーでもこの名称を使用しているので、固有モデル名ではない、かと。このタイプは、HAHWAYの名のブランドが著名です。このPMはその前身にあたり、メーカー頭文字を冠して前年に発売されています。HAHWAYは1911年〜なので、珍しく出生年が明快な一台です。外観はシンプル。両側面の凸がなければジッポーとおんなじ。左のポッチを押すとリッドが開き、着火するセミオートタイプです。この時の衝撃がマグナム級。ポッチを押す力も要します。油断すると落としてしまうほど、グワシッと手応えを残しオープンします。右の輪っかをネジネジして、オイルを補給します。中身をさらけ出すと、ジッポーとは桁違いの部品が収まっています。大小の歯車が見えます。ウイックと火花との関係性を良好に保つためにパイプがニョッキリ伸びています。機械仕掛けがあまりにも美しいので、アップにしてしまいました。メトロポリスが手のひらに納まり、夢想の宇宙に混入してしまいます。フリントはヤスリにのっかっている四角いボックスに入れます。インナーケースの一部になっています。バネ仕掛けのフリント押さえがヤスリにシッカと密着させます。この個体もバネを修復しています。バネ折れ損傷は年齢に比し、多く見られます。ま、その分入手コストも抑えられます。ボトムネームはいたってシンプル。本質が命、の製造民気質を雄弁に物語るアッサリです。

 

グワシッと確かな手応えを愉しみつつ、一服。

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