ヴィンテージ家具。眼福 一服。

早速、昨日の予告のご報告です。パートナーが見つけました。奈良県を南北に走る国道168号線沿い、生駒の南田原交差点のすぐ南にあります。昭和の元気な時代に建てられたと推察する、少し立派だけど懐かしい、家屋兼事務所かな?みたいな建物。いつも1階はシャッターが閉まっていました。車で通過するだけです。気に留めることも無かったのですが、その日はシャッターが開いていたそうな。おや珍しやと眺めてみると、木の家具が並び男性が作業をされている。遠目から見ても分かります。現代の新品家具ではありません。美しい年齢を重ねたオーラがジワリと、静かな主張を放っています。見逃す手はないと物見遊山です。

いきなりローズウッドのダイニングボードが、どーんと出迎えてくれます。ロールスロイスのウッドパネルにも使われる銘木です。所狭しと家具が並びます。どれもシンプルです。絶妙なバランスです。しなやかな手の動きで髪の毛をかきあげる、ナチュラルな女性の美しい所作を切り取ったようです。

オフィスキャビネットだって負けていません。シャッター式の巻き上げ扉(これは珍しい巻下げですが)の心地よい総天然木の音色は、きっとオフィスの喧噪を柔げてくれたことでしょう。とても素敵なお仕事です。

こんな頑固者もデンと構えていました。深く刻み込まれた皺が、浮き出した染みが、歴戦の傷跡が、その生涯を物語る強者です。この身を剥がれ新たな鎧が来る日を静かに待っているそうです。この革が良いんだなぁ。本物のビンテージレザーですもの。

買う当てもない面倒な物見客に、しかも閉店間際に、心やさしき好青年主人は、ヤな顔一つせず作業の手を止めて説明してくれました。(ここにはないですが、もっと深いところまで見せてくれました)

木の家具の、本格、本場北欧を真ん中にアメリカ、日本のしつらえの上等なビンテージ家具をリペア再生し(個体の個性を重んじ、あるものはそのまんま)販売しているそうです。元々、この場所はリペア工房兼倉庫だったそうですが、ショップとしても活用することにしたとのこと。販売の本拠は、今やオシャレタウンと化した、家具屋街、大阪・立花通りにあるとのことです。値段もチラリと拝見しましたが、高級が売り物の家具に比べたらリーズナブル(あくまでも主観です)。写真いい?ブログ掲載いい?は快く了解をいただきました。が、お店の紹介のokをいただくのを忘れました。まだまだ未熟です。そのうち、確認してから補足します。

雨が降る中、主人が表まで出て見送ってくれます。昔のいい仕事です。してきたかなぁ。したいなぁ。できるかなぁ。で、いつもながらの腰にぶら下げた煙管煙草ケースで、眼福、一服。

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